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ロールス・ロイス、グッドウッドに完成車両の最終検証施設「エリック・プラットフォード・テストウェイ」を開設

ロールス・ロイス、グッドウッドに完成車両の最終検証施設「エリック・プラットフォード・テストウェイ」を開設

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ロールス・ロイス・モーター・カーズは、英国ウエスト・サセックス州グッドウッドにある本拠地「ホーム・オブ・ロールス・ロイス」に、新たな試験走行施設「エリック・プラットフォード・テストウェイ」を開設しました。発表は2026年9月16日(水)、グッドウッドから行われました。この施設は、完成車両の最終検証を敷地内で行うための専用施設です。管理された環境の中で、精緻さ、構造や部品の健全性、そして安定した乗り心地を精密に評価します。

開所式は、ロールス・ロイス・モーター・カーズ製造部門ディレクターのグンター・ベーナー氏が主催しました。式典は、ウエスト・サセックス州のハイ・シェリフで副統監も務めるゲイリー・シップトン氏によって正式に執り行われました。ベーナー氏は、この施設を、1世紀以上にわたってロールス・ロイスを特徴づけてきた基準を守り続ける取り組みの象徴と位置づけています。そのうえで、完璧を追求する姿勢へのさらなる投資であり、精緻さ、安定感、エフォートレスな体験を顧客に届ける力を一層強化するものだと語りました。シップトン氏は、2,500人以上が働くホーム・オブ・ロールス・ロイスで開所式を執り行えたことを光栄だと述べました。また、この施設をエンジニアたちの専門性の証と評し、施設の実現を支えた研究と技術革新への理解を深められたことを喜びとしています。

ロールス・ロイス、グッドウッドに完成車両の最終検証施設「エリック・プラットフォード・テストウェイ」を開設

4本の並列レーンに8種類の路面形状

エリック・プラットフォード・テストウェイは、ホーム・オブ・ロールス・ロイスへの継続的な投資の重要な一環です。この拠点では、顧客のビジョンを形にするため、すべての車が職人の手で丹念に仕立てられています。新施設では、エンジニアがシャシー、サスペンション、ボディ構造、インテリア部品に制御された振動や負荷を加え、再現可能な条件のもとで評価します。精密に調整された試験路面で車両に振動や負荷を与えることで、わずかなずれを検出します。

施設は全長90mのレーン4本を並列に配置した構成で、路面形状は合計8種類です。いずれも車の特定の挙動を引き出すよう設計されています。試験では各路面を2回走行します。1回は一定速度、もう1回は速度を変化させながら検証を行います。

世界の道を再現した試験路面

テストウェイの路面形状は、世界各地で実際に遭遇する走行環境を再現しています。比類なき顧客体験を提供するというブランドの理念を支えるためのもので、路面は以下のとおりです。

  • 大小の石を用いた石畳区間:異音が発生する可能性を確認し、乗り心地の安定感を評価
  • 「ランダム・コンクリート・ウェーブ(Random Concrete Waves)」:2.4m間隔で伸縮目地を設けた、不規則に波打つコンクリート路面。車両に上下方向の動きを与える
  • 「ツイスト・ハンプ(Twist Humps)」:斜めに配置した起伏で車軸を互いに逆方向に動かし、車両にねじり負荷を与える
  • 「レールウェイ・トラック(Railway Tracks)」:一対の鉄道レールを模した路面。前後の車軸に順次、振動や負荷を与える
  • 円形の鉄蓋を左右交互に配置した路面:左右で異なる負荷がかかった際の車両の反応を評価
  • 「サイン・ウェーブ(Sine Waves)」:高さ12mmの起伏を300mm間隔で設け、高周波の共振を発生させる
  • 平滑なアスファルト路面

テストウェイの両端には転回エリアがあり、ラウンドアバウトでの走行を模した方向転換試験も実施できます。この試験は、車内に置かれた固定されていない私物などが、方向転換時にどれだけ安定しているかを確かめるうえで特に有効です。

ロールス・ロイス、グッドウッドに完成車両の最終検証施設「エリック・プラットフォード・テストウェイ」を開設

名前の由来は初代チーフ・テスター

施設名の由来となったエリック・プラットフォードは、ヘンリー・ロイス卿の初代チーフ・テスター(試験責任者)です。ロールス・ロイス黎明期における最も重要な人物の一人とされ、その専門知識はブランドの技術的卓越性への評価を確立するうえで大きく貢献しました。活躍は車両開発だけにとどまりません。1913年のスペイン・グランプリでは、その判断力と技術によって、ドン・カルロス・デ・サラマンカの勝利を支えました。サラマンカはスペインにおけるロールス・ロイスの代表者であり、ブランド初期の重要な顧客の一人でした。1世紀以上を経た現在も、プラットフォードの名は、妥協のない品質基準と顧客との特別な関係が常にロールス・ロイスの中核にあったことを思い起こさせる存在となっています。

入場前には空力音響チャンバーで風切り音を検証

車両はテストウェイに入る前に、空力音響チャンバーを通過します。ここでは、可動式ガントリーに搭載した高圧・可変速エアジェットを使い、車両を静止させた状態で風切り音の侵入を試験します。これにより、英国の法定最高速度である70mph(112km/h)を超える速度を想定した試験が可能です。一部市場の高速道路環境に相当する条件での検証も行えます。

なお、エンジニアは今後も、一部の車両を対象に公道での検証を続けます。舞台となるのは、ホーム・オブ・ロールス・ロイス周辺の一般道に設けられた全長8マイル(13km)のルートで、長年使用されてきたものです。

出典:Rolls-Royce Motor Cars Limited